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釜山での厳しい寒さをやわらげるのに時々焼酎が恋しくなる。今回は、そんな焼酎にぴったりの釜山の郷土料理「コジャンオ」を紹介したい。「コジャンオ」は日本名は「ヌタウナギ」で、体系は肌色でウナギに似ていて、日本ではほとんど食されていないが、韓国では肉は食用として、皮は革製品にと広く利用されている。魚というより鶏に近い味で、引き締まった身のプリプリした食感がたまらない。また、高タンパク低カロリーで、強壮のシンボルとも言われ釜山人好物の一つにあげられる。これを食べさせてくれるのは「機張群の藁焼き」と、ジャガルチ市場の中にある「コジャンオ通り」が有名で、夜になるとどこからともなく現れる屋台の定番メニューでもある。特に、「コジャンオ通り」のおばちゃんたちの大きな声で賑わう中で「コジャンオ」と焼酎を飲んでいると心まで温まってくるような気がする。気の合った仲間といっしょに練炭の上に乗せられた「コジャンオ」を囲み、海を見ながら焼酎で「コベ(日:乾杯)」するのも釜山ならではのディープな思い出になるだろう。 
 ↓数十件のコジャンオ屋が連なる「コジャンオ通り」

店内は5坪ほどでテーブルは5つ。隣の人の会話は筒抜け。店主のおばちゃんは無愛想。でも、なんだか温かくて懐かしい雰囲気が漂っている。明るいうちから焼酎を交わし合う女性客も、そんな雰囲気だから溶け込める。

海側の壁は網になっているので、潮風と共に海を眺められる。漁師や商人の働く姿や、汽笛を聞いていると元気が出てくる。 

↑店内
【左下】港側から見た「コジャンオ通り」 
 

〜〜〜コジャンオの話〜〜〜

この「コジャンオ」は、「モジャンオ」の方言(釜山)で、食用としているのは世界でも珍しく、中国や日本からも輸入し、その需要はかなりのものらしい。コジャンオの 発祥の地はジャガルチと言われ、1910年以降の食糧困難の時代から食べられるようになったらしい。
生態学的には、コジャンオは無顎類の円口類(サメ・エイ・ヤツメウナギ等)という魚類に属していて、現存している動物の中で、3億5千万年も姿を変えず生き続けているので「古代魚」とも呼ばれている。詳しい事はまだ未明だが、動物進化の研究や人体の機能解明のためにも貴重な情報を与えてくれると期待され、研究が続けられている貴重な存在らしい。

 名前 ジャンオ(コジャンオは方言)、日本名:ヌタウナギ
 分類 無顎類の円口類
 特徴 一見ウナギに似ているが、顎がなく骨がない。夜行性で目は退化していて皮の下に埋没している。上の写真をよく見るとうっすらと白い目を確認できる。鼻の穴は1つでその周りにヒゲがある。ヒゲが4本あるので顔だけ見るとドジョウにも似ている。口で網にかかっている弱った魚や死魚に吸い付くので漁師泣かせの「害魚」と言われているらしい。また、身を守るために強烈な粘液を分泌する穴が腹の辺りに2列6つずつある。
 分布 温帯地域のやや深海
 サイズ 60pくらいまで

桃との食べ合わせはダメ
日本ではウナギと梅干しの食べ合わせはダメだと言われているが、コジャンオは、桃とは相性が良くない。桃の持つ有機酸が刺激を与え、腹痛を起こすと言われているので桃との食べ合わせは控えたほうがいいかも。
 
ジャンオの料理法・食べ方
@まず、コジャンオの頭を抑えて
A切れ目を入れて一気に皮を剥がす
Bヌルヌルのコジャンオもおばあさん手にかかればお手のもの
C屋台ではこの状態で保存されている。
 
甘辛味付け焼き(ヤニョクイ)

ぶつ切りにしたコジャンオと、甘辛いコチュジャン(唐辛子味噌)、おろしニンニクとエゴマの葉を刻んだものを絡めて炭火で焼く。
塩焼き(ソグクイ)

ぶつ切りにしたコジャンオと、甘辛いコチュジャン(唐辛子味噌)、おろしニンニクとエゴマの葉を刻んだものを絡めて炭火で焼く。
塩焼きのタレ
醤油ベースのソース。コジャンオの塩焼きをつけて食べると鶏の照り焼き風でおいしい。辛い味が苦手な人や、本来の味を楽しみたい人には塩焼きがおすすめ。
 
料理といっしょに味噌と、ちしゃの葉、エゴマの葉、青唐辛子、生ニンニク、人参が出てくる。コジャンオと包んで食べると臭いが気にならない。人参は、味噌につけてそのまま食べる。口直しになる。
塩焼きのタレ
醤油ベースのソース。コジャンオの塩焼きをつけて食べると鶏の照り焼き風でおいしい。辛い味が苦手な人や、本来の味を楽しみたい人には塩焼きがおすすめ。
 

**取材協力店**
 店名:7番固城巨済ハメジ
 営業:朝11時〜翌日朝未定(年中無休)
 場所:地下鉄ジャガチ駅I番出口、農協の裏側  
 ※店主のおばあさんは耳が遠いので注文する時は大きな声で。
 (日本語不可)
         
 
***役立つ韓国語***
ケハジ マセヨ
(辛くしないで下さい。)
イゴス ジョト ジュセヨ
(これをもう少しください。)
ファジャンシルン オディニッカ
(トイレはどこですか?)
メニュー
ジャンオ1人前・・・10.000ウォン
(味付けと塩焼きのどちらか)
焼酎、ビール・・・・・・・3.000ウォン
コーラ、サイダー・・・・・1.000ウォン
 「コジャンオ通り」への行き方
この店に入ると、まず店主が客に気を使わないのでこちらも何も気にせずいられるという変な安堵感を覚えました。注文の時も、塩焼きか味付けかを言って、後はおばちゃんが頭数で出してくれるので簡単。地元の人で賑わうジャガチ市場の中で、港を眺めながら釜山の郷土料理「コジャンオ」を食べて、焼酎を飲んでいると、港町の雰囲気を満喫できます。また、ジャガチに訪れるだけでも、頑張っているジャガチアジュンマ(おばちゃん)を見ているとそれだけでやる気が出てくるのは私だけではないはずです。そんな生活感溢れるジャガチで、コジャンオを食べた後は、コジャンオの皮で作った軽くて柔らかい財布やベルトなどの製品のお土産を探してみるのはいかがでしょうか。
2005年冬号取材
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